技能実習生の年収は約256万円?非正規210万円――本当に「人手不足」なのか日米比較

こんばんは、マユですニコニコ

前回のブログでは、日本の平均給与について、

という大きな差について取り上げました。

そこで今回は、もう一つ気になったことがあります。

それが、

日本では、

「人手不足だから外国人労働者が必要」

という話をよく聞きます。

そして、

さらに、

本当に働く人そのものが足りないのか?

それとも、

今回はアメリカの外国人労働者制度とも比較しながら考えてみます🇯🇵🇺🇸

📊数字で見ると👀 技能実習生はいくらもらっている?

厚生労働省が2026年8月に公表した「令和7年外国人雇用実態調査」によると、技能実習の一般労働者の「月間きまって支給する現金給与額」は、

でした。

単純に12か月にすると、

です。

つまり、

となります。

ただし、これは厚労省が「技能実習生の平均年収256万円」と発表しているわけではありません。

月間の給与額を12倍した参考値です。

さらに、この月額には時間外勤務なども含まれており、技能実習の一般労働者は平均で、

所定内実労働時間 165.2時間

超過実労働時間 21.4時間

となっています。

ですから、

「技能実習生の年収は256万円」と断定するのではなく、「月給を単純年換算すると約256万円」

と表現するのが正確です。

⚠️「技能実習256万円 > 非正規210万円」と単純比較してはいけない

ここは今回の記事で、ぜひ伝えたいところです。

数字だけ見ると、

なので、

「技能実習生の方が日本人の非正規より給料が高い」

ように見えます。

しかし、この比較には大きな落とし穴があります。

も含まれています。国税庁自身も「正社員(正職員)以外」をパート・アルバイトなどを含む区分として定義しています。

一方、今回の技能実習の数字は一般労働者です。

つまり、

働いている時間そのものが違います。

だから、

「外国人の方が日本人より給料をもらっている」

とも、

「外国人だから安く働かされている」

とも、この2つの数字だけでは判断できません。

ここは政府統計があります。

外国人を雇用する事業所に理由を尋ねたところ、最も多かったのは、

「労働力不足の解消・緩和のため」68.2%

でした。

一方、

「日本人と同等またはそれ以上の活躍を期待して」56.2%

という回答もあります。

つまり企業側から見ると、

人手不足は実際に外国人雇用の大きな理由

になっています。

しかし、ここからもう一段掘り下げたいと思います。

⸻

同じ「人手不足」でも、中身は違います。

例えば、

働ける人そのものが地域にいない

場合もあります。

一方、

勤務時間が合わない

仕事が大変

キャリアアップしにくい

などの理由で応募者が集まらない場合もあります。

この2つは同じでしょうか?

私はここを分けて考える必要があると思います。

⸻

例えばコンビニです。

コンビニの仕事そのものは、

なども担える仕事があります。

一方で現在のコンビニ業務は、

レジだけではありません。

宅配便、公共料金、チケット、各種端末、品出し、清掃、調理など、多くの業務があります。

さらに、

早朝・深夜・土日

など、人が集まりにくい時間帯もあります。

だから問題は、

「外国人ではなく日本人を雇えばいい」

という単純な話ではないと思います。

むしろ、

という視点が必要なのではないでしょうか。

⸻

ここも考えたいところです。

例えば、

ただし、時間帯や勤務地、仕事内容、賃金が合わなければ働けません。

つまり、

「労働力が存在すること」と「企業が必要とする時間・場所・条件で働けること」は別問題

です。

外国人労働者の問題を考えるときには、このミスマッチも見る必要があります。

⸻

🌏外国人労働者は現在どのくらいいる?

厚生労働省によると、2025年10月末時点の外国人労働者は、

で、過去最多となりました。

そのうち技能実習は、

です。

そして技能実習制度は今後、育成就労制度へ移行していきます。

外国人労働者が日本の労働市場の中で果たす役割は、すでにかなり大きくなっています。

⸻

🇺🇸アメリカはどうしている?

ここでアメリカを見てみます🇺🇸

アメリカにも外国人労働者を受け入れるさまざまな制度があります。

その一つが、

です。

これはホテル、観光、造園などを含む一時的・季節的な非農業分野で外国人労働者を受け入れる制度です。

興味深いのは、その仕組みです。

⸻

🇺🇸先に米国人労働者を募集する仕組み

ここは今回の日米比較で特に注目したいところです。

さらに賃金についても、

地域・職種の prevailing wage(一般的な賃金水準)

などを基準とした最低水準が設定されています。

H-2Bでは、求人票に示した賃金は原則として、地域・職種のprevailing wageまたは連邦・州・地方の最低賃金のうち最も高いもの以上でなければなりません。

これは、

ための仕組みの一つです。

⸻

🇺🇸外国人労働者は実際に低賃金なの?

アメリカ全体を見ると、2025年のフルタイム給与所得者の通常週給中央値は、

外国生まれ 1,059ドル

米国生まれ 1,236ドル

でした。

外国生まれは米国生まれの約85.7%です。

52週働いたと単純換算すると、

外国生まれ 約55,068ドル

米国生まれ 約64,272ドル

になります。

ただし、これもBLSが公表した「平均年収」ではなく、週給中央値×52週の参考値です。

また「外国生まれ」には帰化した米国市民や永住者なども含まれるため、「外国人就労ビザの労働者」の統計ではありません。

🎓「外国人=低賃金」でもない

さらに興味深い数字があります。

2025年、25歳以上で大学卒以上のフルタイム労働者の週給中央値は、

外国生まれ 1,762ドル

米国生まれ 1,735ドル

でした。

この層では、外国生まれの方がわずかに高くなっています。

つまり、

「外国人労働者=安い労働力」

とは一括りにできません。

外国人の中にも、

低技能・季節労働者から、

IT、研究、医療などの高度人材まで、

さまざまな人がいます。

⸻

ここは慎重に考えたいと思います。

今回調べた数字だけから、

あるいは、

と結論づけることはできません。

外国人労働者が増えれば必ず日本人の賃金が下がる、という単純な関係でもありません。

問題にしたいのは、外国人労働者本人ではありません。

という制度側の問題です。

⸻

例えば企業が、

時給1,100円で募集

↓

日本人が集まらない

↓

「人手不足だから外国人を増やそう」

となったとします。

そこで、

という選択肢もあります。

もちろん、それでも人が集まらない産業や地域はあるでしょう。

だから、

を見ることが重要なのだと思います。

⸻

🌎日本とアメリカの違い

今回の比較で特に興味深かったのは、アメリカのH-2B制度です。

もちろん、制度が存在することと、現場で問題が一切起こらないことは別です。

しかし、

という視点は、日本でも考える価値があると思います。

⸻

📈数字や制度から見えてくること

今回の数字を並べてみると、

となります。

※技能実習は月21万3,500円×12か月の参考値。

ただし、この3つは労働時間や統計の定義が違うため、単純な給与ランキングにはできません。

むしろ、この違いから見えてくるのは、

という問題ではないでしょうか。

それとも、

この二つを区別することが大切だと思います。

🌸まとめ

日本では外国人労働者が257万人を超えています。企業が外国人を雇用する最大の理由は「労働力不足の解消・緩和」で、68.2%でした。

一方、日本には、

だから、

外国人労働者を否定するのではなく、

それでも人材が不足する分野について、

外国人をどの分野に、どのくらい、どのような待遇で受け入れるのか。

アメリカのH-2B制度のように、

をセットで考える視点もあります。

外国人労働者も、日本人労働者も、

安い労働力として扱われないこと。

皆さんは、「人手不足」という言葉をどう感じますか?🙇‍♀️📊💜

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP