なぜ同じ歴史なのに「違う歴史」を学ぶ?日本・アメリカ・中国の歴史認識を比較

こんばんは、マユですニコニコ

日本、中国、アメリカ。

同じ第二次世界大戦を経験した国なのに、それぞれの国で歴史について話すと、

と感じることがあります。

例えば、

真珠湾攻撃

日中戦争

南京事件

東京大空襲

沖縄戦

広島・長崎への原爆投下

日本の降伏

など。

今回は、日本・アメリカ・中国の歴史教育や歴史認識を比較しながら考えてみたいと思います。

まず最初に区別したいのが、

例えば、1945年8月6日に米国が広島へ原子爆弾を投下し、8月9日に長崎にも原爆を投下したことは歴史的事実です。

しかし、

なぜ原爆は投下されたのか?

原爆投下は必要だったのか?

戦争終結にどの程度影響したのか?

となると、歴史家の間でも議論があります。

つまり歴史には、

史料によって確認できる事実

と、

その事実をどう解釈するか

という二つの側面があります。

そして後者には、それぞれの国の戦争体験や政治、教育、社会の価値観が影響することがあります。

⸻

🇯🇵日本ではどのように歴史を学ぶ?

そして民間の出版社が作った教科書を国が検定し、その中から学校などが使用する教科書を採択する仕組みです。

日本の近現代史を考えるうえで興味深いのは、

日本には「加害」と「被害」の両方の歴史がある

ことです。

日本はアジア・太平洋地域で戦争を行い、多くの人々に被害をもたらしました。

一方、日本国内でも、

東京大空襲

沖縄戦

広島・長崎への原爆投下

などによって、多数の民間人が犠牲になりました。

日本との大きな違いがここです。

米教育省も、学校の設置、カリキュラムなどを州や地域社会が担うと説明しています。つまり、日本の文部科学省のように連邦政府が全国一律の歴史教育を決める制度ではありません。 

そのため、

州、学区、学校、教師、教材によって扱い方に違いがあります。

そしてアメリカ国内でも、

奴隷制

南北戦争

先住民の歴史

第二次世界大戦

原爆投下

などについて激しい議論が起きてきました。

つまり、

⸻

☢️象徴的なのが「原爆」をめぐるアメリカ国内の論争

とても分かりやすい例があります。

1995年、アメリカのスミソニアン航空宇宙博物館では、広島に原爆を投下したB-29爆撃機「エノラ・ゲイ」の展示をめぐって大論争になりました。

当初の展示案では、

原爆投下を決断した背景

だけではなく、

広島・長崎の被害

原爆は本当に必要だったのかという議論

核兵器がその後の世界に与えた影響

なども扱う予定でした。

ところが一部の退役軍人団体などから強い批判が起こり、議会まで巻き込む論争となり、当初計画された展示は中止されました。 

これは非常に興味深い事例です。

「アメリカの歴史観」という一つの答えがあるわけではない

ことが分かるからです。

🇨🇳中国はどうなの?

中国は日本・アメリカとは教育制度そのものが違います。

抗日戦争

中国共産党の歴史

革命史

中華人民共和国成立

などが重要な位置を占めています。

ここで重要なのは、

中国にとって第二次世界大戦は「抗日戦争」の記憶でもある

ということです。

日本で戦争を考えると、

東京大空襲

沖縄戦

広島・長崎

終戦

などが身近な記憶として語られることがあります。

しかし中国側から見れば、

⸻

🇯🇵🇨🇳南京事件はなぜ認識が大きく違う?

日中の歴史認識を考えるとき、避けて通れない問題の一つが南京事件です。

ここでは特に慎重な区別が必要です。

「南京で日本軍による捕虜・民間人の殺害や略奪などがあったのか」

という問題と、

「犠牲者数をどう推計するのか」

という問題は別です。

犠牲者数については、対象地域、期間、犠牲者の定義、史料の評価などによって推計に幅があります。

実は日本と中国は、このような歴史認識の違いを少しでも埋めるため、

「日中歴史共同研究」

まで行っています。

2006年に両国政府が実施枠組みに合意し、日本と中国それぞれ10人の研究者が参加。古代・中近世史と近現代史について共同研究を行いました。 

重要なのは、この共同研究でも、

日中双方がまったく同じ歴史認識になったわけではない

ことです。

ここまでを見ると、歴史認識が違う理由が少し見えてきます。

例えば第二次世界大戦・アジア太平洋戦争を考えた場合、

🇯🇵日本から見ると

戦争への拡大

↓

アジア・太平洋での戦争

↓

空襲・沖縄戦

↓

広島・長崎

↓

敗戦・占領

🇺🇸アメリカから見ると

真珠湾攻撃

↓

第二次世界大戦への本格参戦

↓

太平洋戦争

↓

原爆投下

↓

日本降伏・戦争終結

🇨🇳中国から見ると

日本との軍事衝突の拡大

↓

日中戦争

↓

日本占領下での被害

↓

抗日戦争

↓

日本の敗戦

となります。

もちろん、これは非常に単純化した整理です。

しかし、

⸻

これは日本だけ、中国だけ、アメリカだけの問題ではないと思います。

そのため、

しかし国境を越えて資料を読むと、

ということが出てきます。

ここも非常に重要です。

歴史研究と政治は本来同じものではありません。

しかし現実には、

例えば日中歴史共同研究そのものが、日中関係を改善し、歴史に対する客観的認識と相互理解を深める目的で政府間合意によって始まりました。 

つまり歴史は、

過去を研究する学問であると同時に、現在の国際関係にも影響する

のです。

⸻

私は今回、ここがとても大切だと思います。

日本の教科書だから絶対正しい。

アメリカの教科書だから正しい。

中国の教科書だから間違っている。

あるいは、その逆。

こう決めてしまうと、歴史を調べる意味がなくなってしまいます。

重要なのは、

政府資料だけではなく、

当時の公文書

外交文書

軍の記録

新聞

写真

日記

証言

外国側の資料

なども照らし合わせます。

例えば歴史について意見が割れたとき、

①何が起きたのか?

②それを裏付ける一次史料はあるのか?

③複数の独立した資料が一致しているのか?

④数字の定義や対象期間は同じなのか?

⑤どこからが研究者による「解釈」なのか?

と分けて考えると、かなり見え方が変わります。

特に、

⸻

🌏歴史を多方面から見ることは「自国を否定すること」ではない

外国側の資料を読むことは、

日本を否定すること

ではありません。

反対に、日本側の資料を読むことも、

外国の被害を否定すること

ではありません。

例えば戦争について、

日本人の民間人が受けた被害を学ぶこと

と、

日本軍によって他国の人々が受けた被害を学ぶこと

は両立します。

アメリカについても、

真珠湾攻撃による被害を学ぶこと

と、

広島・長崎への原爆投下を批判的に検証すること

は両立します。

🌸まとめ

今回、日米中を比較してみると、

が少し見えてきました。

さらに教育制度も違います。

アメリカのように州・地方の裁量が大きい国もあれば、日本のように全国的な学習指導要領と教科書検定制度を持つ国もあります。

だからこそ、

「どの国の歴史を信じればいいの?」

ではなく、

一つの国の視点だけで歴史を見るのではなく、

日本から見る。

アメリカから見る。

中国から見る。

そして一次史料を見る。

歴史を学ぶということは、

なのかもしれません。

皆さんは、学校で学んだ歴史と外国から見た歴史の違いに驚いた経験はありますか?

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